とある調査が終わり、福岡の興信所に依頼者が来た。弊所では動画を報告時に見せるので来所して頂くことが多い。いつものように報告書と照らし合わせながら動画を説明する。依頼者は「離婚はしない、あとは自分でゆっくり考えたい」と言い報告書を大事そうに持って帰った。
それから数か月ぶりにその依頼者から電話があった。泣いているような声だったので、どうしたのか?と聞いた。すると、「浮気相手に子どもが出来た」とのことだった。そのことは夫から聞いたらしく、子どもが出来たこととまだ会っていたのかという事が頭をゴチャゴチャにしてしまい家から飛び出たと言っていた。
てんぱっている様子で繰り返しに「どうしたらいいのか?どうしたらいいのか?」と聞いてくるので、とりあえず落ち着くように諭した。状況をよく聞くと浮気相手の女性は子どもを産むつもりで、夫はおろしてほしいとお願いしたそうだ。
そもそも、数か月前に報告書を渡した後にどう話し合ったのかと聞いたが、夫だけと話し合いもう会わないという口約束だけで信じたとのこと。ということは、浮気がバレたということは浮気相手も知っているだろうし、その上で産むつもりなのであれば養育費等も請求してくるのでは?と伝えた。
これ以上は興信所として出来ることもなく助けてあげることができないので、弁護士を紹介した。結局、浮気相手はシングルでも産むという決断をしたらしく、毎月3万円の養育費を支払うことになったという。
信じる気持ちからうまれた誤算
浮気相手が妊娠するということを頭から全くない方がいます。「浮気」ということで感情的になり現実が見えなくなる方が多いです。興信所という立場では浮気の証拠をとるのが目的で依頼者の方もそれを依頼されます。
証拠をとった後にどうされるかというのは依頼者それぞれが考えることですし、離婚するのか、しないのか、慰謝料を請求するのか、しないのかは本当にそれぞれだと言えます。
しかし、離婚をせずに一緒に生活をすると決めた場合は浮気相手と本当に別れたのかということを知らなければなりません。一度バレたほうが浮気としての恋愛が盛り上がるという方もいますので、浮気相手の方とも話し合い決着をつけることが必要です。また、それを書面化しキッチリ証拠として残しておくことが大事なのです。